継体天皇が皇位を継承するため、京都に迎えられた1500年前に、形見として植えた桜だというのだから、言葉がない。その時の歌一首が残されている。
身の代と 残す桜は 薄住よ 千代に其の名を 栄盛へ止むる
みのしろと のこすさくらは うすずみよ ちよにそのなを さかへとどむる
ただ、継体天皇のお手植え説は、愛知県一宮市の真清田神社ゆかりの土川家で発見された古文書『真清探當證 = 真清探当証』の記述による伝承。
記紀では、継体天皇が天皇に即位する前まで生活していた場所は、越前(近江かもとも)の坂井市とされている。越前と根尾谷は白山を挟んで北と南である。継体天皇説がどうであろうと、桜として最古の一本であることに変わりはない。
愛県一宮市の「真清田神社」が、昔々、神社の縁起に箔を付けるためとか面白みを増すためとかに、このような物語を創作したものと考えても、それほど無理は無い。
それはそれとして、1500年も後の日本人が大挙して其の姿を愛でに来ているのは、一首と呼応していて面白い。(一枚目の薄墨桜は古いデジカメで撮影。2枚目はiPhoneで撮影後、色を強調した)。車で行くと、駐車場の前で4Kmくらい渋滞に巻き込まれる。およそ1時間余分に掛かる。
薄墨桜は、「エドヒガン」桜。寿命が長いのが特徴の一つ。桜は600種以上あるが、大きな分類としては、ヤマザクラ群、エドヒガン群、マメザクラ群、チョウジザクラ群、ヒカンザクラ群、ミヤマザクラ群、シナミザクラ群、サトザクラ群(サトザクラ類)がある。
「ソメイヨシノ」はエドヒガン系とヤマザクラ系のオオシマザクラの交配。テング巣病に弱く、現在植樹される桜はジンダイアケボノになってきている。花と開花期が良く似ている。
オオシマザクラは、多くの園芸品種を生み出したサクラだ。また、桜餅に使われる桜の葉は通常、オオシマザクラの若葉を塩漬けにした物。ソメイヨシノではありません。あの独特の香りはクマリンと言う成分が元になっている。
薄墨桜を楽しんだあとは、揖斐川町のハナモモを見に行った。桂川の両岸4Kmに亘り2300本のハナモモが植えられているそうだ。深紅、ピンク、ホワイト、三色混ざった花が観賞できる。できうれば、もう少し手入れをして樹木の健康を高めて欲しい。また、このハナモモ並木を揖斐川町のホームページで紹介していないのは解せない。しかもハナモモの場所がどこか良くわからない。途中で、子供連れの奥さんに場所を聞いた。ハナモモは揖斐川町の町の花。
下の地図のCマーカーは桂川の「ほたるはし」の位置。 住所と緯度経度は、岐阜県揖斐郡揖斐川町上南方285(35.491218,136.561419)。このほたるはしの上流下流辺りで花見を楽しむのが一番いい。駐車場は特になさそうなので、川の近くの適当な場所に私は駐車した。この地図は、Google Static Maps API V2を使って表示したものです。
ここから南東にある揖斐川町役場で、剪定したハナモモの枝を無料でもらえる。挿し木して増やせそうだ。ハナモモは、桃の花を愛でる為に育てたもの。中国原産だが、現在のハナモモは日本で品種改良されたもの。桂川には18種あるそうだ。(ハナモモは開花期が長くて、4月いっぱいは花見が出来るそうだ)

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